交通事故を起こしたときの違反点数はどうやって決まるのか

交通違反をしたとき、違反点数が付けられます。「ちょっとした違反だから大丈夫」と思っていると、いつのまにか免許停止に…となることも。特に車が生活の一部となっている人にとって、それは避けたいですよね。事故を起こさない・違反を犯さないのが一番ですが、車に乗る以上は事故の可能性も、気づかぬうちに違反を犯してしまうこともあります。

突然の免許停止にならずに済むよう、違反点数について知っておきましょう。

万が一のために覚えておきたい

人身事故とは、交通事故によって被害者がケガをしたり、死亡してしまう場合のことをいいます。人身事故を起こすと、加害者は「行政処分」「刑事処分」「民事処分」の3つの責任を負います。一方の物損事故は、器物の損壊のみで、人の死傷がない交通事故をさします。

物損事故でも警察への届け出は必要ですが、免許の点数の加点や罰金が科せられません。点数制度は、人身事故を起こしたときの「行政処分」にあたるため、物損事故では点数が引かれたり、免許停止とはなりません。もし人身事故を起こし違反点数が既定に達すると、免許停止や取り消しの行政処分を受けます。

免許停止と免許取り消しの違いは、ある期間を過ぎたとき免許が再交付されるかどうかです。免許停止の処分を受けた場合、再び免許を取得しようとしても一定の期間は再取得できません。それは欠格期間とよばれていて、一般違反行為の場合は1年~5年、特定違反行為の場合は3年~10年の期間と定められています。

特定違反行為とは、運転殺人等や危険運転致死などの特に悪質で危険な運転とみなされる者の違反行為です。

違反点数で重いものは

点数制度は、過去3年以内の違反点数の合計点で計算されます。減点方式ではありません。交通違反の種類で最も重いのが、酒酔い運転(数値に関係なく運転能力を欠く状態での運転)・麻薬等運転で違反点数は35点。続いて、酒気帯び運転(呼気1リットル中のアルコール濃度0.25ミリグラム以上)、共同危険行為(道路を2台以上の自動車や原動付自転車を連ねる、並行させ交通の危険を生じさせるなどの行為)、過労運転は25点。

無免許運転は19点。酒気帯び運転(0.15ミリグラム以上0.25ミリグラム未満)で13点。飲酒運転への罰則は1970年から始まっていますが、2002、2007、2009年と罰則がどんどん強化されています。

過去に免許停止処分を受けた回数を前歴といいます。この前歴がない者で、違反行為の点数が15点以上で免許の取り消しとなるので、数値次第ですが酒気帯び運転は一回で免許取り消しとなります。

他に点数が重いものとして

大型自動車等無資格運転、仮免許運転違反、速度50km以上の3つが12点と重いものになっています。大型自動車等無資格運転は、その車を運転するための条件を満たしていない者が運転することです。その条件とは、大型免許を取得しているけれど21歳未満で大型自動車を運転した、4輪の免許取得期間が3年未満で大型自動車を運転したなどがあります。

仮免許運転をするには、仮免許を持っていること、条件を満たす人が同乗していること、「仮免許運転中」と書かれているプレートが提示されていることが必要です。これらを満たしていなかった場合は、「仮免許違反」にあたります。

点数は速度50km以上のスピードオーバーと同じ12点です。仮に本試験に受かったとしても、90日間免許の交付が保留されてしまいます。また、事故の大きさや過失の大きさによっては、ただちに免許取り消しになります。

免許停止になる違反は

前歴にもよりますが、前歴のない者は6点以上で免許の停止となります。どういった違反があるかというと、積載物重量制限超過(大型等10割以上)、無車検・無保険、(一般道)30km以上50km未満、(高速道)40km以上50km未満の違反で6点となります。

速度違反はほかにも、(高速道)35km以上40km未満、(高速道)30km以上40km未満、25km以上30km未満で3点です。

この3つは、点数は同じですが罰金が異なります。そして、20km以上25km未満で2点、15km以上20km未満で1点、15km未満も1点となっています。

運転時の1~2点の違反

道路を通行する場合、ときには警察官の指示に従う必要があります。しかし、警察官の指示に反した場合は、「警察現場指示違反」、「警察官通行禁止制限違反」となります。「信号無視(赤色等)」も違反となります。注意しなければならないのが、信号が赤色のときだけではなく黄色の場合も含まれます。

「信号無視(点滅)」の場合は、赤信号が点滅しているときに一停止しないと違反となります。ほかにも「通行禁止違反」、「歩行者用道路徐行違反」、「通行区分違反」、「歩行者側方安全間隔不保持等」があります。急ブレーキも原則禁止となっており、これを破ると「急ブレーキ禁止違反」になります。

もちろん、やむを得ない場合は違反の対象外です。当たり前となりましたが、運転中の携帯電話の使用も違反となります。道路交通法では車の停止中を除き、ハンズフリーではない携帯電話やスマートフォンでの通話や、画面を注視してはいけないと定められています。

携帯電話の使用に関しては、「携帯電話使用等(交通の危険)」と「携帯電話使用等(保持)」の2つがあり、危険が生じた場合は点数は2点、使用しただけの場合は1点となっています。ただし、停車といっても信号停止中の通話は違反の可能性があります。

他にも、「交差点安全進行義務違反」、「徐行場所違反」、「指定場所一時不停止等」などさまざまあります。

運転以外の違反

違反は運転以外にも適用されます。車を路側帯などに止めたとき、ついドアを開けてしまうことがあります。他の車両の通行の妨げとなる場合は、「安全不確認ドア開放等」の違反となり点数は1点になります。忘れがちなのがシートベルトの装着。

これは「座席ベルト装着義務違反」で、反則金はありませんが違反点数は1点です。関係ない人も多いかもしれませんが、消音器を外したり、マフラーを取り付けるのも違反で「騒音運転等」「消音器不備」にあたり2点、他にも「乗車用ヘルメット着用違反」、「故障車両表示義務違反」、「無灯火」はいずれも1点です。

もちろん、これらの違反はほんの一部です。

違反点数が0に戻るタイミング

事故を起こしたからといって、いつまでも違反点数が残るわけではありません。次の条件に当てはまる場合は、累積点数が0点に戻ります。過去2年間無事故無違反の場合(点数が3点以内で、違反後3カ月無事故・無違反だと累積されません)、1年間無事故無違反の場合、免許停止後の場合、1年以上無事故無違反の場合です。『参考情報 > 後遺障害弁護士 > アディーレ法律事務所

免許停止処分を受けた場合も累積点数は0になります。

いずれも点数は0にはなりますが、交通違反歴が消えるわけではありません。前歴が多いほど免許取り消し・停止期間の違反点数は厳しくなります。たとえば前歴0回の人が6点で免許停止となり、免停期間は30日なのに対し、前歴1回目の人は4点で免停、免停期間は60日に伸びます。

前歴が2回、3回となるともっと厳しくなります。

→交通事故の慰謝料はいつ支払われるのか?